たぬきのブログ

主にクラシック音楽について、思ったことを綴ります。

1988年カラヤン/ベルリン・フィル来日公演

はじめまして。ブログを書くのは初めてです。よろしくお願いします。
このゴールデンウィークに、持ち物の整理をしていたら、昔よく行っていたクラシック音楽のコンサートのパンフレット類が出てきました。コンサートにはここ十数年行っていませんが、出てきたパンフレットを見返しながら、当時のコンサートの思い出等を綴ってみます。



初回は、カラヤン最後の来日となった1988年の大阪公演のことから。このツアーでは、4月29日から5月5日にかけて、5回の公演が開催されています。ちょうど今から27年前のことです。私が行ったのは、4月29日金曜日午後6時からザ・シンフォニーホールで行われたツアー最初の公演です。クラシック好きの友達と二人で行きました。チケットの半券も残っていて、ホールのどこで聞いたかわかるのですが、今見当たりません。たしか、ステージに向かって左側の壁際の席でした。


曲目は、モーツァルトの交響曲第29番イ長調とチャイコフスキーの悲愴交響曲です。
チケットがなんと2万7千円でした。この値段なら、 何かもう1曲聞かせてくれてもいいのではとも思いましたが、演奏を聞いてみて、また、今思い返してもそれだけの価値はありました。


とにかくオーケストラが素晴らしいと思いました。圧倒的な音量と精密なアンサンブル、弱音の美しさなど、それまで聞いた他のオーケストラとはランクが違うものでした。この後もいくつかオーケストラを聴きましたが、やはりベルリン・フィルは別格との印象は変わりませんでした。カラヤンの指揮振りについては、もうあまり覚えていませんが、身体の動きはわずかなものだったと記憶しています。



カラヤンは当時80歳、この公演の翌年には亡くなっています。楽器を弾かない指揮者でも、年齢を重ねると、人によってはテンポが極端に遅くなったり、リズムが鈍重になったりすることがあるようですが、このときのカラヤンにはそういうところは全くありませんでした。ただ、ファンサービスをするような存在ではなかったのでしょう、聴衆の熱狂的な拍手にも拘わらず、アンコールはもちろんなく、舞台に出てきて指揮をしてすぐ帰った、そんな感じでした。


帰り際、夕闇に包まれたホールの前に1台のベンツのリムジンが停まっていたのを覚えています。



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